パラグラフテキスト |
きょう初公判の日を迎えた袴田巌さん。出廷が難しい袴田さんに代わり、姉のひで子さんが初公判に望む。ひで子さんは、真実を望むということ、巌は無実だから無罪ということを望んでいる、等と話していた。再審が開かれるのは、57年前4人が殺害された事件。逮捕されたのは会社の従業員で当時30歳だった袴田巌さん。家族に届いたのは拘留中の袴田さんが無実を訴える手紙。その後死刑が確定。それでもひで子さんは弟の無実を信じて、月に1度面会するなどしてきた。大きな動きが合ったのは2014ンえ。最初の再審申し立てから30年以上経っていた。静岡地裁が再審開始を決定。逮捕から48年、袴田巌さんは釈放された。それから始まった兄弟2人の暮らし。袴田さんは死刑への恐怖から自分の世界に閉じこもるようになっていて、意思疎通が難しい状況。一度は再審開始決定が取り消されたがことし3月再び認められ、再審が開かれることになった。ひで子さんは90歳になった今も、袴田さんの無実を訴える活動を続けている。そして今日始まった初公判。ひで子さんは9年前に再審開始決定のときと同じ服を来て、裁判所に入った。袴田さんは意思疎通ができない状況だとして出廷が免除され、姉・ひで子さんが起訴内容に対する意見を述べた。再審での主な争点は有罪の決め手とされた5点の衣類。ことし3月に東京高裁が再審を認めた決定の中で捏造の疑いにまで言及している。今回の審理でも長期間味噌につけられた血痕に赤みが残るかどうかが改めて争われる。弁護団は、裁判所から捏造を指摘されたのに検察はいまだに5点の衣類にしがみついていて信じがたいことだ、証拠としての価値はないと主張した。ひで子さんは、再審開始がまだ始まったばかり、来年の3月4月には結審になると思う、私は絶対無実だと思っている、などとコメントしていた。 |