パラグラフテキスト |
今日のポイントは動機、死因、量刑、今後の4つ。裁判の焦点は量刑と執行猶予がつくかどうか。量刑について佐々木成三氏は「両親に同意があったことの根拠があるかがポイント。向精神薬10錠を無理やり飲ませるのは困難な点から、自ら飲んだという点も立証されている。争うところは量刑しかないなと感じている。過去懲役6年を求刑された事案は赤の他人をほう助していたので、身内2人に対するものであることも考慮される量刑となると思う」と話した。検察は冒頭陳述で「ことし5月に市川猿之助被告は週刊誌に記事が掲載されることを知り『歌舞伎界に迷惑をかける死んだ方が楽だ』と考え、自殺することを両親に伝えた。両親が先に旅立ち、猿之助被告が追うことに同意した」などと述べたという。7月31日の保釈後は都内の病院に入院した。8月中旬に退院し自宅に戻った。若手の歌舞伎俳優が身の回りの世話をしているという。きょう1時半から初公判がはじまり、猿之助被告は起訴内容を認めている。北川貴啓氏は「今回の初公判で他の罪になることはないと思う。自殺ほう助罪で起訴しこれを認めているので争いがない。両親が自殺を決意しこれをサポートしたと形になるので、そそのかしたということにはならない。この裁判では真実がどうだったかというところまでジャッジはされないと思う」と述べた。佐々木成三氏は「警察が行った綿密な調査に対して、すべての供述に矛盾がなかったことから自殺ほう助と判断したのだと思う」と述べた。自殺ほう助罪とは“意志のある人に方法を教えたり用具を提供したりするなど援助した場合”、自殺教唆罪は“意志のない人を決意させるような働きかけをした場合”となる。角谷浩一氏は「一番感じるのは、御三方とも歌舞伎役者の一家だということを背負っているということ。これまでの経緯の発言からもよくわかる。事件自体の辻褄が合わないところがいくつかあっても、この三人の歌舞伎に対する責任の辻褄はたぶんその晩合っていたのだと思う。合理的なことばかりで説明がつかないと思う」などと話した。現在、被告人質問が始まっている。 |