パラグラフテキスト |
ロ朝が思い描く協力関係は国連安保理の決議に反する。17年9月に北朝鮮が核実験を行った直後、プーチン大統領は記者会見で「制裁は効率的ではない」と述べ、アメリカへの反発が見受けられた。その一方で北朝鮮の挑発行為を非難し、ロシアと北朝鮮を同列に扱わないよう述べ、その月には安保理制裁決議2375に賛成。06年から17年まで、北朝鮮の挑発行為に対して11の制裁決議が採択も、その全てにロシアは賛成し、北朝鮮が核ミサイル計画を放棄するよう要求。武器の輸出入についても厳しい制限を加えている。ロ朝が今後、軍事を含む協力関係を深めることは安保理決議違反となり、安保理決議の形骸化を招く。米国はこうした動きを警戒して制裁すると警告も、ロシアら側もこれに反発。米国は国連総会などで非難や圧力を強めたい考え。中国はロ朝と同列に置かれることは警戒し接近はせずとも、制裁には反対し黙認するものとみられる。10月の一帯一路国際会議にはプーチン大統領も招待。多くのグローバルサウスの国はウクライナ侵攻についても是認はせずとも制裁には消極的で、北朝鮮についても関心が薄い。中ロは、ブリックスにアフリカ諸国などを迎え入れ、アメリカ中心の国際秩序に対抗したい考え。日本などG7各国もこれに対抗しているが、グローバルサウスには反米感情があるだけに難航。G20でもロシアへの直接の非難はされず。 |