| パラグラフテキスト |
トンガは昨日火山噴火から1年を迎えた。トンガでは国内各地の教会で犠牲者を追悼する礼拝が行われた。ヌクアロファの中心街では火山灰の除去はほとんど完了し離島を除き通信状況も復旧していた。しかし島では災害の爪痕が今も残っていた。海岸はリゾート地であったが津波によって流され建物の土台だけが残ったままであった。アタタ島では津波で家屋が倒壊し今も人が住めない状態が続いている。アタタ島からの被害者を受け入れるため本島では住宅の建設が進んでいた。しかし整備に時間がかかり住宅の完成を待っている人たちが10世帯以上いるという。噴火の影響は水産業にも大きなダメージを残した。川口さんはもずくを生産している。川口さんの養殖場ではかつて年間200トン近く日本へ輸出していた。しかし津波により網などの器具が流され火山灰がもずくの品質に影響を与えるのではと心配する取引先もいて去年の日本への輸出量は15トンにとどまった。ニシさんは野菜や果物の生産や輸出を手掛けている。14トンの火山灰を農業に活用できないか考え始め、農場の土と火山灰を混ぜ合わせている。生育は少し遅れているが柑橘類などは大きな実をつけている。 |