パラグラフテキスト |
今回のスゴ腕ワーカーは現代芸術作家・ヤノベケンジさん。京都芸術大学で教授を務める彼が未来の芸術家に伝えたい思いを聞くと、「大学の時にサブカルチャーの作品を作っていたら、みんなが『こんなのはアートじゃない』とバカにするんですよ。でも僕は自分のその時の美意識はこうしたサブカルチャーの中で作られて美しいと思ったりドキドキしたりしていた。その気持ちに実は本当の美が宿っているのではないかと。いまの学生にも自分がドキドキするもの、衝動を大事にすることを教えている」と語る。共に作品を作る学生にとってヤノベさんはどんな人物なのか聞くと、「レジェンドでありチャレンジャー。”アートはこうあるべき”みたいなことを持っているかと思いきや、新しいサブカルチャーやアニメの知識をすごく持っている。一緒に会話しながら指導してくれる先生」と話す。なぜ現代芸術の鬼才が教授になったのか聞くとヤノベさんは「何もないところからモノが生まれるってすごい尊いことだと思う。脳みその中で生成されたイメージが形になって生まれるって神がかり的なこと。アートの中にある力を愛し、信じている。モノが生まれる尊さに出会いたいからこの仕事を続けている」と語った。 |