パラグラフテキスト |
錦鯉の将来を予測できるシゲルさんに会いに錦鯉発祥の地新潟県・小千谷市へ。この錦鯉の里に世界中の愛好家が一度は訪れたいと憧れる養鯉場「大日養鯉場」がある。この日も錦鯉の世界大会に参加した外国人愛好家が養鯉場を訪れていた。敷地内には5つの養殖ハウス。その中の1つに入ると8個のプールに数百匹の錦鯉が。インドネシアからの愛好家は日の丸模様が人気の丹頂という錦鯉の購入を検討中だという。この養鯉場の錦鯉の相場は数百円~数千万円と幅広く、美術品と同じように値段は交渉で決定される。この錦鯉を育てているのがアメリカのネイマンさんが師匠と仰ぐ錦鯉職人間野茂さん。匠の技が錦鯉の選別。幼い錦鯉の成長を予測し選別する。この道26年世界を唸らせる匠の技。さらに日本独自の気候が錦鯉を美しく育てるという。インドネシアの愛好家はこれから茂さんと値段交渉をするという。予算は1匹200万円で男性が目をつけたのは空鯉。錦鯉の中で一番好きな品種だという。茂さんが提示した金額は100万円。男性は購入を即決。そして満足そうな表情を見せた。一方、東京で行われた錦鯉の世界大会は総合優勝をかけ決選投票が行われていた。残った2匹は所有者は別々の中国人。広島県の養鯉場が育てた錦鯉「大正三色」。2億円で落札された錦鯉の生産者。そして小千谷の錦鯉職人茂さんが育てた昭和三色。総合優勝は無記名の投票で行われる。頂点に輝いたのは中国人が所有する錦鯉「大正三色」だった。一方、惜しくも世界2位となった茂さんは「絶対負けたくないですね。とにかく良い錦鯉を作っていきたい」と話した。今回取材した愛好家の中にはロシアから参加した男性も。ほとんど馴染みのない日本の錦鯉をロシア国内にも広めていきたいという。 |