パラグラフテキスト |
先月アマゾンジャパンはこれまで一般的だった車ではなく徒歩や自転車で配送するシステムを発表した。配送する人は地域の飲食店などの事業者で一日30~50個の荷物を本業の空き時間で配達する。範囲は約2km圏内で徒歩や自転車で届けられる小型荷物が中心。ネット販売拡大が続き、配送員は慢性的な人手不足が深刻化している。ある配達員の配送トラックを見ると荷物で満杯になっていた。また個人事業主の50代ドライバーは午前中に回収した110個の荷物を午後3時までに届ける必要があり、この日の休憩は10分のトイレ休憩のみであった。夕方には93個の荷物を午後9時までに配送する。ドライバーによると1日朝から夜までの荷物配送の適正個数は120個だという。去年、個人事業主のドライバーらは横須賀と長崎で労働組合を結成し、アマゾンジャパンの本社前で荷物量の適正化や賃金などの待遇改善を求めるデモを行った。近く東京でも組合を結成するとのこと。現状についてアマゾンジャパンに聞くと、配達員がいくつ搬送するかは委託先配送業者の責任だと主張している。労働者の不満については、委託先配送業者には正当な賃金と安全な環境で労働ができるように契約上で求めており、準拠していない場合は適切な対応を行うとしている。 |