番組詳細


TVメタ情報 > 番組一覧 > 日付: 20240921 > エピソード: 1742605

エピソード情報

放送局 NHK総合
プログラム名 NHKスペシャル
エピソード名 「混迷ミャンマー 軍弾圧の闇に迫る」
カテゴリ 教育教養
放送時間 2024-09-21 02:40:00 〜 2024-09-21 03:30:00
WireActionデータ更新時刻 2024-09-21 09:08:25

コーナー・トピック・パラグラフ


(オープニング) [corner=15466740]
オープニング [topic=22967569] 詳細
[ 02:40:00 - 02:43:42 ] 222秒 詳細
東京オリンピックの開会式、会場の外に母国の窮状を訴えるミャンマー人が集まった。クーデターから半年が経過、世界の関心が薄れていることに危機感を抱いている。2月に軍が起こしたクーデター、非暴力の抵抗に立ち上がった市民たちに軍は弾圧を続け、1000人以上が亡くなったという。更に軍はSNSなどに上げることがないよう、撮影する市民を狙撃し情報統制を徹底している。ミャンマーのブラックボックス化が進んでいる。情報提供を呼びかけたウェブサイトには現地から未解明の事件の真相が浮かび上がった。

混迷ミャンマー 軍弾圧の闇に迫る [corner=15466741]
混迷ミャンマー 軍弾圧の闇に迫る [topic=22967570] 詳細
[ 02:43:42 - 02:53:10 ] 568秒 詳細
ミャンマーの首都ネピドーは異様な緊張感に包まれていた。検問が敷かれ、所持品などを徹底的に調べられた。市内では警察に市民が連行される様子は日常茶飯事となった。40万の兵力を有するミャンマー軍は市民の抵抗運動を抑え込んできた。ミャンマー軍は司令官が暫定首相に就任すると発表し、軍による支配雨を正当化しようとしている。軍は情報統制に乗り出し、様子を撮影しSNSに投稿しようとする市民を狙撃した。市民のデモの先頭に立ってきた医療従事者のグループ、これまではネットなどで情報を駆使し軍に対抗してきたが、現在は盗聴などを強化し、デモは短時間にゲリラ的にしか行えなくなってしまった。7000人以上の市民が拘束され、非人道的な取り調べが行われた。あるジャーナリストは、自身は開放されたものの同僚が拘束され、その際の状況を伝えた。国連でも独自の調査チームを作り、軍による人権侵害の実態を解明しようとしている。国連などが関心を寄せながら詳細が闇に包まれた事件がある、バゴーという街で起きた事件だ。市民82人が死亡したとされる事件だが、死亡者の身元などは明らかにされていない。軍はバゴーでの事件を隠蔽しようとしているのではないかと、日本に住むミャンマー人夫妻は捜査を進めてきた。
[ 02:53:10 - 03:01:45 ] 515秒 詳細
あの日バゴーで何あがったのか、現地の映像や写真を入手した。デモを行っていた市民は道にバリケードを築き、市民が見張りを付けていた。市民は暴力に頼らない抗議の意思を示した。それに対しての軍の攻撃は軍事作戦さながらのものだった。軍は逃げ道を塞ぎ、4箇所から一斉に攻撃を開始した。その際に市民の多くは仮眠をとっており、寝込みを襲われたような状態だったという。バリケードからは殺傷能力の高い兵器を使った痕跡が見られた。バリケードは次々と破壊された。予想外の攻撃に市民は逃げ場を失っていく。更に軍はドローンを飛ばし、上空からも市民を追い詰めた。軍は一部の市民の死体を持ち去り、正確な死者の数はわからないという。
[ 03:01:45 - 03:12:22 ] 637秒 詳細
自国民に容赦なく攻撃を加えるミャンマー軍とはどのような組織なのか、実態は明らかになっていない。今回のクーデターを機に軍から離反した元将校達は軍隊内では情報統制と監視が行われているという。更に「民主化を求める市民は悪」という思想が叩き込まれるという。1988年の民主化運動では1000人以上の市民が殺害されたとされるが、兵士は暴徒化した市民が兵士たちを殺したと教えられたという。このようにして兵士たちは市民に銃口を向けることを厭わなくなるという。軍はなぜ民主化を拒むのか、それに対しチョー・モー・トゥン国連大使は幹部たちの私的利益のためだと語った。軍の高官が経営中枢に名を連ねる軍系企業グループには130を超える子会社があるという。この軍系企業グループにどれだけの利益が渡っているのかという内部情報が含まれていた。軍系企業から軍に流れる資金はその株主を務める軍人や退役軍人、また各地の軍隊に流れていた。20年間で株主に渡っていたbのは約2兆円。この軍の利権構造を崩そうとしていたのはアウンサンスーチー氏が率いた国民民主連盟だという。市民への弾圧を続ける軍に対し、アメリカなどが圧力を強めている。軍の高官や軍系企業に制裁を下している。そんな中でも中国はミャンマーとの取引を続けている。中国が投資し通した石油・天然ガスのパイプライン、その起点に中国の船が泊まっていた。資源の調達のためにミャンマーに巨額の支払いをしてきた中国は制裁に反対を続けている。
[ 03:12:22 - 03:27:30 ] 908秒 詳細
ミャンマーと歴史的に深いつながりを持つ日本は複雑な立場にある。2019年には1900億円のODAを行った日本、これらの停止などを視野に入れるが制裁は課していない。日本の政府や企業にミャンマー軍との関係を断つように訴えるデモ、更に日本企業にも厳しい目が向けられている。これらを調査する団体によれば、軍や軍系企業と関係している日本企業は表に出ているだけのものではないという。Yコンプレックスと呼ばれる事業により軍の博物館跡地に商業施設を建てる事業、この土地の賃料が軍に流れているのではないかと指摘される。これに対し企業は「最終的な受益者はミャンマー国政府である」とし、賃料もクーデター以降は支払っていないという。軍による弾圧の中、市民は新型コロナウイルスの感染拡大にも悩まされている。先月だけで死者6000人に達した。軍による弾圧により武装化する市民もいる。軍と武装した市民との衝突は各地に広がっているという。少数民族の軍事訓練を受けたという青年は「自身がついた」と語る。彼は平和的なデモを続けることが大切だとかつては考えていたが、多くの中間が殺される中で考えに変化があったという。そして彼はこれを「最終手段」と話した。バゴーから逃げることができた市民はゲリラ戦に加わろうとしている。国連はミャンマーへの武器流入を防ぐ採択が決議されたものの、中国やロシアなどが棄権し足並みは揃っていない。日本に住むミャンマー人夫婦は国際的に孤立する中、コロナによる人道危機への対応にも追われていた。医師と市民を繋ぐ役割を担っていた。ミャンマーの混迷は今この瞬間も続いている。

(エンディング) [corner=15466742]
エンディング [topic=22967571] 詳細
[ 03:27:30 - 03:29:00 ] 90秒 詳細
エンディング映像。空爆を行うミャンマー軍と、武装した市民の抵抗の様子を伝えた。