番組詳細


TVメタ情報 > 番組一覧 > 日付: 20240218 > エピソード: 1698288

エピソード情報

放送局 NHK総合
プログラム名 日曜討論
エピソード名 続くガザ危機 中東情勢の行方は
カテゴリ 時事解説
放送時間 2024-02-18 09:00:00 〜 2024-02-18 10:00:00
WireActionデータ更新時刻 2024-02-18 16:48:41

コーナー・トピック・パラグラフ


(オープニング) [corner=14972301]
オープニング [topic=22202875] 詳細
[ 09:00:00 - 09:01:28 ] 88秒 詳細
イスラエルとハマスの戦闘開始から4か月あまり。今も市民の命が奪われ続けている。140万人以上の避難民が身を寄せるラファ。イスラエルはこの地で地上作戦を行うという。アメリカのバイデン大統領は、ラファでの作戦を進めるべきではないという。しかし交渉は難航。事態打開の糸口はどこにあるのか。

(日曜討論) [corner=14973369]
コーナーオープニング [topic=22204364] 詳細
[ 09:01:28 - 09:01:54 ] 26秒 詳細
伊藤さんと星さんが挨拶する。ガザ地区では戦闘が続く。犠牲は増え続けている。専門家に議論をしてもらう。
戦闘の現状と見通しは [topic=22204372] 詳細
[ 09:01:54 - 09:05:43 ] 229秒 詳細
ガザ地区のイスラエル軍が制圧した地域を示した。ガザ地区での死者は2万8775人だ。イスラエル軍はラファで地上作戦を行う構えだ。ラファの人口は27万人あまりだったが、多くの住民が逃れてきて、140万人超が身を寄せている。元駐米大使の杉山さんは、去年10月にハマスなどの武装勢力が、イスラエルに入り、1000人以上が殺戮した。それに対しイスラエルはテロに反撃した。同時に、イスラエルは何でもやっていいのかという。過剰な武力行使はいけない。人道上の原則を守らなければいけない。現在、それが問われている。慶應義塾大学の錦田さんは、ガザ地区は疲弊しているという。一刻もはやく戦闘が終わることが重要だという。交渉が続けられていたがうまくいっていない。人質解放もうまくいっていない。イスラエル軍は、北部から南部へ軍をすすめている。ラファは逃げる場所だった。これから戦闘の最終局面となるだろう。
[ 09:05:43 - 09:11:25 ] 342秒 詳細
アメリカはガザ地区の現状をどううけとめているのか、同志社大学教授の三牧さんに聞く。ネタニヤフ首相はラファの制圧なくして安全は得られないと言っている。バイデン大統領とネタニヤフ首相は個人的にも親しかった。緊密な関係を利用してイスラエルを引き止めようとしてきた。ラファ侵攻に対してはずれた見解となった。二国共存が理想だとバイデン大統領は言うが、ネタニヤフ首相を止めることができていない。松永さんは、レバノンとの国境では、ヒズボラと交戦が続けられているという。シリア国内、ベイルート市内で、暗殺攻撃なども行われている。イラク国内でもシーア派組織とアメリカの間で、衝突が起こっているという。ガザに比べると限定的で散発的だ。福富さんは、ガザでは8000人の子どもが死亡しているという。それも無差別的にだ。生き延びた子どもでも、1000人以上が足か手を失っている。どこの国も止めることができていない。錦田さんは、イスラエルの作戦はどこまで行くのかわからないという。ネタニヤフ政権は少しでも支持を回復したい思惑がある。人質の解放ができれば収束が見えてきただろう。軍事行動の終わりはみえるのか。福富さんは、きわめて難しいという。アメリカは大統領選に向かい、ヨーロッパは無関心な状態になっている。杉山さんは1000年単位の状況であり、根が深いという。長い目で見て、慎重に息の長い取り組みをすべきだという。
人道危機の現状は [topic=22204374] 詳細
[ 09:11:25 - 09:12:50 ] 85秒 詳細
WHOによるとガザ地区の36病院のうち15か所が部分的に機能しているだけで医療状況が悪化している。イスラエル軍は15日、ハンユニスにあるナセル病院に突入し患者の治療ができるよう必要な資材を提供していると主張しているが保健当局によると酸素の供給を受けられなかったなどとして患者5人が死亡した。UNRWAの職員の一部がハマスの攻撃に関与した疑いを受け、日本を含む10か国以上が資金の拠出を一時的に停止した。約645億円にのぼる。UNRWAは今月中には活動を停止せざるを得なくなる可能性が高いとしている。
[ 09:12:50 - 09:18:36 ] 346秒 詳細
錦田さんはガザ地区の攻撃は開戦当初から病院が標的とされることが問題となっている。今回の病院への攻撃は人道危機が起きても仕方がないとした。松永さんはガザ地区などの市街地への攻撃は第二次世界大戦後最大規模の攻撃でアメリカに対する反発の感情を強める結果になっているとした。福富さんはテロ組織に協力しているとして拠出を一時停止にしているが疑惑がある段階で大事だとした。三牧さんは国連も職員を処罰し調査団も立ち上げた。集団懲罰に加担してはいけないとした。杉山さんはUNRWAはひとりひとりに細かい支援をしていて重要性はようを待たない。疑惑のようなことがあったとすればグテーレス事務総長が調査を立ち上げて、日本は支援が目的通り行わえれているかが明らかにならないとまずいとした。錦田さんは改善のために物資の行き届くような状況を作ることが必要だとした。
戦闘休止 交渉状況は [topic=22204379] 詳細
[ 09:18:36 - 09:19:32 ] 56秒 詳細
ガザ問題で戦闘休止を目指す交渉について。イスラエルとハマスでは人質の開放と戦闘休止をめぐり、カタールやエジプトなどを仲介役としてエジプトの首都カイロで協議が行われた。CIAのバーンズ長官はエジプトのシシ大統領と会談し、停戦の実現などにむけた協議等を続けることを確認。またイスラエルの情報機関モサドのトップとも会談し戦闘の休止などについて意見を交わした。しかし、イスラエルとハマスの意見の隔たりが大きく交渉は難航している。
[ 09:19:32 - 09:32:17 ] 765秒 詳細
杉山さんは戦闘休止の見通しについてアメリカがカタールと交渉したりが実を結んで調定などが合意されることが強く期待されているなどと話した。それを受け長期的な休戦は可能なのか聞かれた福富さんは周辺国が協力してあげるのが一番などと話した。錦田さんはICJの措置がイスラエルの軍事行動に対する影響を与えるかについて国連からはイスラエルに対して指示とかが度々出されているがイスラエル側はそれをあまり意に介さないなどと話した。杉山さんは暫定措置命令について当事国を国際法上拘束するため、イスラエルも法律的に従う立場に立っているが、ここでの命令は人道支援ができるようにすることなど。2022年の後にウクライナ侵攻に関してロシアに停戦命令が出たが実際には実現できなかったなどと話した。三牧さんは疑惑自体は重大だが、早々にUNRWAの援助を停止した諸国家もICJの暫定命令を重く見ているのか疑問符がつくなどと話した。杉山さんはアメリカでは選挙の論点になっている。10月7日の殺戮の後にブリンケン長官らが行っているが、当初から人道危機について伝えられていたと思う。今のバイデン政権にとってこの問題は大きなものなどと話した。それを受け福富さんは援助供与国にフランスやイギリスは入っておらず、この問題から手を引きたいなどと話した。松永さんはイランが介入するのかについてイランは直接の当事者ではないので影響を及ぼすことはないと思う。ハマスもイスラエルも強硬派が妥協に関する反対をしており、アメリカが大統領選挙などの関係で強い態度に出れないため短期的な停戦合意に至っていないなどと話した。三牧さんはアメリカでは6割が停戦を求めており、アメリカは年間38億ドルの軍事支援をイスラエルにしているが、議会では140億ドル超の追加支援が議論されているなどと話した。錦田さんはハマス側はパレスチナの状況を変えたいが、イスラエル側は応じる用意がなく、イスラエルは戦術的に成果が上がっているため譲歩が難しいため、状況が変わらない限り合意は難しいなどと話した。
武装組織の活動 周辺地域への波及は [topic=22204380] 詳細
[ 09:32:17 - 09:33:56 ] 99秒 詳細
中東各地で複数の武装組織がハマスと連帯し、イスラエルなどへの攻撃を強めている。その武装組織を支援しているのはイランで、「イラクのイスラム抵抗運動」は去年10月以降イラクやシリアに駐留するアメリカ軍に160回以上の攻撃を繰り返し、先月28日にはアメリカ軍兵士3人が死亡した。これを受けアメリカ軍はイランの施設など計85か所に空爆を行い、民間人含む34人が死亡した。さらに「イラクのイスラム抵抗運動」側はアメリカ軍基地を無人機で攻撃するなど被害が拡大している。他にもイエメンの反政府組織フーシ派やシーア派組織ヒズボラもアメリカやイスラエルなどへの攻撃を相次いで行っている。イランは武装組織はそれぞれの判断で行動していると関与を否定している。
[ 09:33:56 - 09:39:23 ] 327秒 詳細
武装組織の動きについて松永さんは、イスラエルやアメリカと対峙しているグループの作戦行動は自立的に決められているのでイランが司令しているわけではないというのは正しいと話した。その上で一定の影響力があり、過去に武器支援などを行ってきているが、イランとしてはアメリカと直接的な交戦関係になることは極力避ける態度を取ってきている。武装勢力とイランとの関係は、紛争が現状以上に拡大すると衝突が大規模で継続的なものになるが、軍事力のあるイランなどは力を温存するため、大きな戦闘の拡大の可能性はない。アメリカの軍事行動について杉山さんは全体として戦争を拡大したい感じではないが、歴史を見ると意図しない拡大もあり得ると念頭に考えなければいけないと話した。紛争拡大のリスクについて福富さんは、ロシアはウクライナに侵攻しているが、アメリカも同じ論理で問題が展開しているなどと話した。
[ 09:39:23 - 09:42:28 ] 185秒 詳細
今回の紛争拡大のリスクについて錦田さんは、イスラエルとしては国境地帯から10km圏内にヒズボラの勢力が展開することは避けたいと明言しているのでその10km圏内から戦力を削ぐ軍事行動に出る可能性はあるが、イスラエル自身がフーシ派などと対峙することはロケット迎撃くらいで収まり、アメリカなどの攻撃に関しては散発的な対応に留まるものではないかと話した。さらに松永さんは基本的には紛争は拡大しないと分析しているが、予想外の展開になるということは可能性としてはあると話した。また、イラクやレバノンの政治状況の不安定化を懸念しており、軍事状況だけでなく注視していく必要があるなどとも話し、杉山さんがそうならないようにするのが我々の役目と語った。
中東地域への対応 アメリカは [topic=22204392] 詳細
[ 09:42:28 - 09:51:03 ] 515秒 詳細
三牧聖子はアメリカの世論でも中東情勢に介入したくないとして8割超の国民が反対しており、バイデン政権はそもそも対中政策に注力をしたかった所にウクライナや中東の問題へ有効な手立てを出せていないことから、外交安全保障でも共和党のトランプ前大統領が世論調査でリードしている等と話した。杉山晋輔は現実問題としてアメリカがその地域から関心を低下させるとその地域が不安定になりそのバランスをどう取るか難しいため、日本等の友好国が外交努力をする事が重要等と話した。松永泰行はイラン国内でも最高指導者が高齢で手詰まり感があり、存命中はアメリカ大統領が変わってもイラン側で大きな政策変更や態度変更は今のところはないと見られる等と話した。
ガザ地区 今後の統治は [topic=22204397] 詳細
[ 09:51:03 - 09:56:02 ] 299秒 詳細
今後の中東地域の安全について。戦闘が終わったあと、ガザをどのように収めていくのか。錦田さんは、パレスチナ、イスラエル双方で何を望んでいるのかを考えると、パレスチナのハマス支持は根強いという。ハマス以外が統治してきたことはない。イスラエル側はハマスの排除が至上命題になる。イスラエル有利で終結する可能性が高い。ハマスは政治体制からは排除されることになる。治安管理としてイスラエル軍が当面はガザを管理することになる。イスラエル側は統治はやりたくないと表明している。自治政府を作らせることになるのだろうという。福富さんは、政治の本質は、敵と友の区別だという。パレスチナは軍を持つべきだ。相手と対話するために責任ある国家となるべきだ。被支配者となってしまっている。対話することが和平に結びつくだろう。松永さんは、イスラエルは、ハマス排除だという。アフガニスタンの事例では、ターリバーンを排除した復興を考えていた。20年後に失敗したことがわかった。ハマス抜きの戦後はありえないだろう。最終的な解決はパレスチナの真の独立しかない。パレスチナは、防衛権、自衛権も持つべきだ。三牧さんは、アメリカとしては対テロ戦争に照らし合わせてイスラエルを見てきた。アメリカは苦い経験をイスラエルに伝えるべきだ。パレスチナ問題を、棚上げにしたアブラハム合意というものは限界がある。アメリカ国内世論では、イスラエルへの批判が高まっていた。アパルトヘイトと同じだという批判もあった。バイデン大統領は、新しい中東の青写真を描いてほしい。杉山さんは、二国家解決を目指すしかないという。オスロ合意では2国家共存を目指していた。
「2国家共存」は [topic=22204400] 詳細
[ 09:56:02 - 09:59:46 ] 224秒 詳細
パレスチナの独立国家を樹立して、イスラエルと平和共存させる二国家共存の実現について。福富さんは、国際社会が二国家共存を支援することは大切だという。パレスチナ側も独立宣言をしたほうがいい。国連の加盟国になるために、安全保障理事会を経なければいけないが、国家としての独立はできる。日本も国家として認めることが重要だ。松永さんは、これは戦争ではないという。パレスチナは国家ではないので、紛争となる。一刻もはやくパレスチナがふつうの国となって、国際社会で軍事紛争が管理できるように持っていくことが必要だ。三牧さんは、バイデン大統領は二国家共存を掲げているが、いまも停戦には反対している。すべての大前提は停戦だ。アメリカはまず停戦に動くべきだ。錦田さんは、二国家共存はパレスチナ側にとって悲願だ。イスラエルにとっては二国家共存を認めることが敗北になる。実現は難しい。強者の論理で動くことになり、国際社会が圧力をかけることで、長期的な安定につながると説得することが必要だ。杉山さんは、息の長い取り組みが必要だという。パレスチナの人々の民政を向上させることが必要だ。将来国家として認めさせることが大切だ。錦田さんは日本はガザへの復興支援が必要だという。杉山さんは、日本はいままでの努力を継続することが大切だという。