番組詳細

[ 16:00:00 - 16:07:01 ] 421秒 詳細
1983年、アメリカロサンゼルスで記者として働いていたウエイン・サッツが入手した情報が全米を震撼させた。マンハッタン・ビーチにあるマクマーティン保育園は新規入園が半年待ちという人気の保育園だったが、1983年9月7日に警察が児童虐待の容疑で経営者親子を連行した。しかし尚古などは見つからず親子はすぐに釈放された。そこでサッツは取材を開始し、まずキー・マクファーレンという女性に接触した。彼女は警察ともつながりがあり、被害を受けた可能性のある子どもの聞き取り調査を依頼されていた。400人への聞き取り調査の結果369人の子供が暴行や脅迫などの虐待を証言したそう。そしてサッツは1984年2月にどのテレビ局よりも早く、聞き取り調査の詳細を報じた。この報道から1か月後、検察は親子の起訴に踏み切ったが虐待の証拠などは一向に見つからなかった。そして1987年7月に初公判が開かれた。

[ 16:07:01 - 16:08:02 ] 61秒 詳細
保育園には当時2歳～5歳の子どもが通っていたそうで、スタジオではその年齢であれば言葉で伝えることは出来るだろうなどと話された。

[ 16:08:02 - 16:10:53 ] 171秒 詳細
1987年7月に初公判が開かれ、児童が証言した膀胱や脅迫の容疑について審議された。そこで検察が提出した写真には体に傷や痣などがあり、医師の見解として虐待の可能性ありと記載されていた。さらに信憑性を高めるため事件の鍵を握るキー・マクファーレンを法廷によんだ。専門家として調査を終えての見解を聞かれたマクファーレンは400人中369人が虐待の証言をしていて、有罪の証などと述べた。別の日にはジョージ・フリーマンという男を検察側の証人としてよびだされ、園児への虐待を裏付ける決定的な証言をした。

[ 16:13:53 - 16:19:55 ] 362秒 詳細
検察側によって明らかになった虐待を裏付ける証拠に対し、弁護側は虐待による傷ではないと主張した。さらに検察の切り札ともいうべき証人に対し、過去に減刑された上に検察から月に1000ドルを受け取っていたという事実をつかんでおり、司法取引によって被告が不利になる嘘の証言をしたのではないかと追及した。すると証人は自分の証言を信用することはできないなどと述べた。また子どもたちの証言についても弁護側は驚くべき事実をつかんでいた。弁護側は聞き取り調査を撮影した映像を確認し、聞き取り調査で子どもが望む答えを言うまで質問を繰り返し、望んだ答えのときには褒めていたという事実を確認していて、弁護側は子どもが褒められたいがために発言した誘導尋問の可能性を主張した。また証人は心理学や心理療法士などの免許を持っておらず、専門的な知識や経験がないまま聞き取り調査をしていた。これによって聞き取り調査の信憑性が崩れ落ち、1990年1月に判決の時が訪れた。

[ 16:23:10 - 16:26:44 ] 214秒 詳細
7年の歳月と1500万ドルをかけた裁判は親子には無罪判決が言い渡されるという結末を迎えた。物的証拠など終始出てこなかった親子が、なぜ突然犯罪者呼ばわりされる事態となったのか。その裏側には裁判に関わった人々の思惑があった。1980年代のアメリカでは子どもは家で育てるのが一般的とされていて保育園の数自体が少なく、児童への虐待が事件化した例は殆どなかった。その中で通報があったが起訴できるほどの証拠を見つけられる、警察が疑いがあれば報告してほしいと通達したことで保護者の疑心暗鬼を生み、虐待の可能性ありなどと報告してしまったそう。さらに保育園で起こった始めての虐待事件にマスコミ報道が過熱し、証拠がないからと言って無罪は認めないなどと過熱する保護者や世論に対して警察も裁判を辞めるとはいえなくなっていた。さらに公判までに投入された税金は4億円以上と有罪でなければ国民に対し面子が立たない状況に陥っていた。そこで検察は司法取引によって罪をでっち上げるという違法な手段に打って出ていた。検察が強引に裁判を進めたことが冤罪を生んだ最大の原因だった。

[ 16:26:44 - 16:29:30 ] 166秒 詳細
これまで児童虐待が事件として表面化することは殆どなく、警察は児童虐待を保護する団体に助けを求めた。しかしこの団体は専門知識や資格を持ったスタッフはほとんどいなかったそう。しかし虐待を信じ込んだ所長が知識のないまま誘導的な聞き取りを行い、正しいと思い込んだ。マスコミも使命感から視聴者を煽る報道を行っていた。弁護士はセンセーショナルな事件で社会的伝染現象が起こっているように見えたなどと話した。しかし最後は陪審員が冷静にジャッジし無罪判決を下した。

[ 16:33:00 - 16:34:36 ] 96秒 詳細
1985年2月、幼い子供を残し女性が急死したが、その女性こそ冤罪事件の発端となった最初の通報者だった。死因は内臓疾患で、アルコール依存症を患い生前は現実と空想の区別がつかないなどと漏らしていたそう。

[ 16:34:36 - 16:35:25 ] 49秒 詳細
スタジオでは思い込みによる正義感は恐ろしいなどと話された。

[ 16:35:25 - 16:39:56 ] 271秒 詳細
今から6年前、大学2年生のソフィア・コラは円錐角膜という深刻な病を抱えていた。大抵は徐々に視力が下がるなどするためメガネやコンタクトレンズで対応するが、彼女の場合は通常よりも進行が早く効果がなかった。さらに発病から数ヶ月で法律上の盲目と診断された。角膜移植すれば見えるようになる可能性はあったが瞳にメスを入れる治療に抵抗があったそう。しかし前を向くと決めた彼女のアンビリバボーな挑戦が始まった。

[ 16:43:26 - 16:48:37 ] 311秒 詳細
目の病によって突然正常な視界を失ったソフィア。しかし歩数を数えることで道順を覚え、大学内の地図を頭に入れたそう。さらに前を歩く人の足元を凝視し後ろをついていくことで人にぶつからずに移動ができるようになった。また見えないながら自分の視界について研究も重ねた。そうした努力の結果スポーツなど、目が見える人とほとんど変わらない行動ができるようになった。ある日友人から円錐角膜の治療法があると連絡があった。特別な点眼薬を使った手術で、角膜の表面を削ること無く点眼薬や紫外線だけで角膜の強度を増すことが可能になり、その後パーツを埋め込むことで角膜を正常な形に落ち着かせるという方法だそう。そこで手術を決意したソフィアだが、手術には2万ドルという大金が必要だった。