番組詳細

[ 22:00:00 - 22:02:40 ] 160秒 詳細
今回は累計発行部数1億部以上を誇る人気漫画「北斗の拳」誕生の裏側に迫る。

[ 22:02:40 - 22:15:50 ] 790秒 詳細
今回の運命の分岐点は1983年9月13日。最初の視点は当時無名の漫画家であった原哲夫から。1970年代の終わり、高校生だった原は暗い作風の劇画を執筆しては出版社に持ち込んでいた。赤塚不二夫に憧れて漫画家を志した原は少年ジャンプ編集部を訪れ、若手編集者の堀江信彦と出会う。原の漫画を目にした堀江は原にアシスタントの仕事を紹介するなど目をかけ、堀江の指導の下で原は何本かの読み切り漫画を執筆。そのうちの1本は賞も獲得した。そんな原が当時、憧れていた映画スターがブルース・リーと松田優作。原は2人をイメージした中国拳法を題材にした漫画を描くことを思いついたが、堀江は逆に当時流行していたモトクロスを題材にした漫画を描くように勧める。こうして生まれたのが初の連載作品「鉄のドンキホーテ」。しかし連載はわずか10回で打ち切りとなってしまう。この苦い経験から原は「描きたいものを描く」と決意し、中国拳法の漫画を描くことを決めた。

[ 22:15:50 - 22:23:15 ] 445秒 詳細
1983年4月、原と堀江が生み出した新作「北斗の拳」は月刊誌に読み切りとして掲載される。現代の高校生・霞拳四郎が北斗神拳を武器に闘うという内容で、読者の人気投票で見事1位を獲得した。そして、1983年9月13日に「北斗の拳」は少年ジャンプでの連載が始まる。連載にあたっては原作者を別に立て、原は画作りに集中することが決まった。作品の内容も読み切りから大幅に変更され、崩壊した近未来でケンシロウが闘うという筋書きは大人気を博した。しかし、その一方で週刊誌への連載は過酷を極めたという。原の性格を見抜いていた堀江は北斗の拳の絶大な人気をあえて本人には伝えないなど厳しく接する一方で、画作りに自ら協力するなどのサポートは欠かさなかった。こうして週刊少年ジャンプが部数を伸ばしていく中、原はかつての自分のような子どもたちに向けて漫画を書き続けた。

[ 22:23:15 - 22:29:38 ] 383秒 詳細
第2の視点は原作者・武論尊から。武論尊は元々、北斗の拳連載にあたって堀江が用意していた原作者候補の1人で、原作執筆にあたり「現代劇にはしないこと」を条件にオファーを受ける。「拳法の強さを描くには近代兵器がない方が良い」と考えた武論尊は、映画「マッドマックス2」から着想を得た近未来を舞台にすると決めた。そんな武論尊はかつて航空自衛隊に勤務しており、同じく自衛隊に勤務していた本宮ひろ志と友情を深めていた。除隊後は漫画家として活躍していた本宮の元に転がり込んだものの、絵を描けなかった武論尊はアシスタントの仕事をこなせず、代わりに漫画原作者の職にありついた。ここで武論尊は才能を発揮し、28歳で担当した「ドーベルマン刑事」は大ヒット。「北斗の拳」の原作依頼が舞い込んだのは、ちょうど次のステップを模索していた時期だった。

[ 22:29:38 - 22:44:00 ] 862秒 詳細
北斗の拳の連載後、原の作画に衝撃を受けたという武論尊。素晴らしい作画に負けない物語を作り上げるべく武論尊は必死に作品を作り上げ、渾身の第2話は編集者の間でも話題となった。この第2話は堀江の指示で武論尊が書き直した結果出来上がったものだという。その後、武論尊は持ち前の能力を発揮しケンシロウの兄であるジャギやトキ、ラオウといったキャラクターを生み出していく。北斗の拳の連載開始前、大虐殺が行われたカンボジアを旅していた経歴を持つ武論尊は、作中のセリフにこうして培われた人生観を反映していった。中でも「我が生涯に一片の悔い無し」は武論尊自身の連載に対する思いでもあったという。

[ 22:44:00 - 22:44:15 ] 15秒 詳細
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